「根津神社」とは?
根津神社は東京都文京区にある東京十社の1つです。
約1900年前に日本武尊が拝殿を創劧祀したのが始まりとされており、その後文明時代に将軍太田道灌が社殿を建て、江戸時代に徳川綱吉が大造営を行いました。
日光東照宮の建築様式を継承した社殿や門などは戦禍を逃れて今日まで現存しており、本殿や拝殿や唐門などの7棟は国の重要文化財となっています。
元々は根津権現社という名前で、神仏習合の時代だったこともあり御祭神素盞烏尊と山王大権現と八幡大菩薩を祀っていましたが、明治時代に神仏分離が行われたことによって社名が根津神社に改められました。
「根津神社」というスポットの特徴はこんなところ
根津神社の主祭神は三神で、防災防疫や豊穣の神である須佐之男命・農業や醸造の神の大山咋命・文武の神である誉田別命です。
また相殿には、国造りや縁結びの神である大国主命と学問の神として有名な菅原道真公も祀られています。
そのため、厄除けや心願成就、家内安全や延命長寿、五穀豊穣や学業成就の他、縁結びや商売繫盛などさまざまなご利益があるとされています。
境内にはツツジ苑があり、開花時期の異なる100種のツツジが植えられているため、長い期間色とりどりのツツジの美しい風景を楽しむことができます。
一番の見頃である4月から5月にかけて文京つつじまつりが催されており、その頃には約3000株になるツツジが咲き誇って圧巻です。
このお祭りは文京花の五大まつりの1つで、甘酒茶屋なども出店されてたいへん賑わいます。
「根津神社」の見どころは?
根津神社の見どころとしてまず挙げられるのは、楼門です。
表参道から最初に見えるこの建物は、都内で唯一江戸時代から現存する楼門で、右側にある守護神は水戸光圀がモデルだとされています。
楼門をくぐった後に見える唐門も、唐破風の美しい装飾に目を奪われます。
次の見どころは拝殿で、総漆塗りのこの建物は江戸時代に建てられた神社の中で最大規模となり、本殿と拝殿が一緒になっているのが特徴です。
300年も前の建築物が非常に綺麗に残っているのはとても貴重だといえるでしょう。
3つめの見どころは、根津神社の境内にある乙女稲荷神社と駒込稲荷神社です。
拝殿の左側にあり、乙女稲荷神社の美しい千本鳥居を抜けると境内を一望できる拝殿へとたどり着けるため、その景色の良さも人気があります。
その先にある駒込稲荷神社は石造りで、その厳かな雰囲気は華やかな雰囲気を持つ乙女稲荷神社と対象的です。
また根津神社は文豪のくつろぎの場だったとされていて、境内には夏目漱石や森鴎外がそこに腰を掛けてくつろいでいたといわれる「文豪憩いの石」があります。
文豪に縁のあるスポットということで、文筆業の人や学生などがあやかりたいと集まる人気の場所となっています。